剣道とは・・・

全日本剣道連盟では、剣道の理念を「剣道は剣の理法の修錬による人間形成の道である」と掲げています。剣道は、剣道具を着用し、竹刀を用いて一対一で決められた打突部位(メン・コテ・ドウ・ツキ※高校生以上)を打突し合う運動競技種目と見られますが、単に競技性を重視するのではなく、技能習得に向けて厳しい稽古を続けることによって心身を鍛錬し、人間形成を目指す「武道」です。

剣道とは・・・

剣道の歴史

平安時代中期に反りと鎬(しのぎ)を持つ独自の刀剣(日本刀)が作られ、戦いにおける主要な武器として使われるとともに、武士の精神的象徴として位置づけられるようになりました。

戦国時代から江戸時代初期にかけて、剣の操法としての剣術に多くの流派が生まれましたが、天下統一により戦乱の世から平和な世に移り変わり、武士も実践の機会を失っていきます。江戸時代中期には剣道具が開発され、竹刀を用いて行う剣術の稽古(竹刀稽古)が定着し、剣術の試合も幕末にかけて急速に広まりました。

明治維新を経て大正時代初期には、撃剣・剣術を「剣道」と改めました。
第二次世界大戦後、禁止された時期もありましたが、現在では老若男女を問わず、国内だけでなく世界中でも親しまれる「武道」になりました。

剣道の歴史

競技の基本ルール

試合は一辺が9~11mの正方形または長方形の白線で囲まれた試合場で行います。試合者は制限時間内に有効打突(一本)を取り合います。基本は二本先取の「三本勝負」で、制限時間内に二本取った選手の勝ちとなります。もし、一方の選手が二本取れなかった場合は、制限時間終了時に一本取っている選手の勝ちになります。また、時間内に勝敗がつかない場合は延長戦を行い、先に一本取った方の勝ちになります。打突部位は「メン」「コテ」「ドウ」「ツキ」の4カ所で、竹刀の打突部は物打(ものうち)を中心とした刃部(弦の反対側)で打突しなければいけません。
審判は原則主審1人、副審2人の3人制で、3人のうち2人が有効打突と認めれば一本になりますが、有効打突になる条件として、竹刀が打突部位にあたってさえすればよいのではなく、「気・剣・体一致」が求められます。

【文責】(一財)長野県剣道連盟