空手道とは・・・

沖縄で発祥した空手道は、「徒手空拳」すなわち「武器を持たず素手のみで身を護る武術」として発展した武道です。空手道は突き、打ち、当て、蹴り、受けの技術で構成され、その理法にもとづく合理的かつ峻厳的な修練を通して、運動能力を高め、かつ人格の養成を指向する道です。「空手に先手なし」という空手道固有の考え方、行動の仕方は、自己を制御すると同時に相手を尊重する人間形成を重んじています。

空手道とは・・・

空手道の歴史

琉球王国(現沖縄県)に古くから伝わっていた「手(ティー)」という武術が、中国から伝わった中国武術の影響を受けて独自の発展を遂げ、「唐手(カラテ)」として確立しはじめたのは琉球に一切の武器を所持することを禁じられたからです。その後昭和初期になると、人格完成の「道」が加わり「空手道」と呼ばれるようになりました。

沖縄で発展を遂げた空手道は、1922年に東京で行われた文部省(当時)主催の第1回体育博覧会で空手家の船越義珍が「形」を演武したことをきっかけに日本全国に普及しました。1964年に諸流派の垣根を超えて誕生した全日本空手道連盟が、世界空手連盟とともに空手道普及のために積極的な活動を展開し、現在193の国と地域が加盟し愛好者は1億3千万人といわれています。2020年東京オリンピックの正式種目として採用され、本県では1970年に長野県空手道連盟が結成され現在に至っています。

空手道の歴史
船越 義珍 翁

競技の基本ルール

空手道の競技には形と組手の2種類があります。
形競技は四方八方に敵を想定し基本動作と高度な技能を一つの流れとし、技・立ち方・スピード・力強さを競います。審判の旗の数によって勝敗を決するフラッグ方式では競技者2名が一人ずつ演武して勝敗を決定し、得点方式では、審判の得点の中で一番高い得点と一番低い得点がカットされた合計点によって勝敗を決定します。

組手競技は、定められたコート内(8m×8m)で競技者二人が相対して、修練によって身に付けた技を自由に掛け合います。技の攻防の中で一瞬の隙を突いて出された技が正確に相手の攻撃部位に決まる(寸止め)ことによって得点が与えられ、制限時間内でより多くの得点を獲得するか8ポイント差がついた時点で勝敗が決定します。得点は技によって異なり、上段蹴りには3ポイント、中段蹴りには2ポイント、突き技には攻撃部位に関係なく1ポイントが与えられます。時間内にポイント差が付かなかった場合には、先取り・判定によって勝者を決定します。

【文責】 長野県空手道連盟