柔道とは・・・

「柔道は心身の力を最も有効に使用する道である。その修行は、攻撃防御の練習によって身体精神を鍛練修養し、斯道の神髄を体得することである。そうしてこれによって己を完成し世を補益するが柔道修行の究竟の目的である。」(嘉納治五郎師範遺訓)柔道とは、道を深めて人間完成を目指し、この原理を実生活に活かし、社会に貢献することを目標に、柔道の練習に努力することです。

柔道とは・・・

柔道の歴史

現在、世界の200を超える国が参加して結成されている国際柔道連盟は、その規約第1条に「国際柔道連盟は嘉納治五郎により創始されたものを柔道と認める。」と明記しています。

今日、世界で行われている柔道は「日本伝講道館柔道」が正式の名称で、明治15年(1882年)嘉納治五郎師範によって創始されたものです。
柔道の母体は、柔術等の徒手格闘の武術で、特に戦国時代の武士は戦場組打ちで敵を倒す技術と体力が必要となり、実践的な格闘技が練り鍛えられ、次第に体系的に組織され、柔術の形となって流派が生まれました。

嘉納治五郎師範は、明治10年(1877年)柔術の修行を志し、この修行は教育的価値が大きいことを体験し、多くの青年にも学ばせたいと、柔術の良さを取り入れて創意工夫を加え、勝負・体育・修心を目的とし、術より道に発展させて柔道と名付けるとともに、柔道を教授する場所を講道館と命名しました。

柔道の歴史

競技の基本ルール

オリンピック競技である柔道のルールは、国際的視点から直されており、武道としての魅力を残しながら、観戦者からの「分かりやすい」「楽しい」「エキサイトする」というニーズに応えるルールとなっています。基本ルールは、「国際柔道連盟試合審判規定」と「講道館柔道試合審判規定」の2種類があり、試合の決着は、「国際柔道連盟試合審判規定」は、立技で投げた際、スピード・力強さ・背中が着く・相手身体をコントロールしている、の評価基準を満たした場合が「一本」です。「講道館柔道試合審判規定」は、技を掛けるか、又は相手の技をはずして、相当の勢い、あるいははずみで、だいたい仰向けに倒したときが「一本」です。寝技の場合は、両試合審判規定共に相手を制して一定時間抑え込む抑込技、締技と関節技は相手が参ったをしたとき、又は戦意を喪失したときに「一本」となります。なお、反則については、反則負けになった他方の試合者が「一本」となります。

【文責】 長野県柔道連盟